著書

こちらでは、麻布教育研究所のメンバーが執筆・編集・翻訳に参加させていただいた書籍がご覧いただけます。

『不断の学校改革 ー区立中学校の挑戦21年ー
 Sustainable School Reform -21Years Challenges of Public School- 』(2025年)
 (近日公刊)


教育改革が最も難しいとされる東京都で、21年間ずっと、学校改革をし続けた中学校の記録になります。10年の節目には『生徒全員の学びを保障する コの字型机配置+4人グループ学習』として出版し、このたび、20年の節目として、学校として2冊めを出版することになりました。

いくつか大事なところを引用します。
・「当時、生徒指導が困難で、個別の問題行動の指導に追われ、授業研究などままならない状況にありました(中略)にも関わらず、授業研究会を設定して生徒から学び始めます。生徒から学ぶ。この変化が最も大きな変化、いや革命でした。」(第一章4節より)

・「21年間、この取り組みに関わった校長は、私を含めて6名となります。そして関わった教職員は数百名に上ります。なぜ、その間、ぶれることなくこの取り組みを進めてこられたのでしょうか。それは、この取り組みの根幹が『生徒から学ぶ姿勢』を大切にすることにあるからです。」(はじめにより)

・「驚かれるかもしれませんが最も重要なことは、研究を推進しようと「しない」ことです。研究を推進しようとすればするほど、研究に前向きな先生と、そうでない先生にとに学校が二つに分裂してしまうからです。研究進路部としては、先生方に「こうやってください。」などと音頭をとるのではなく、先生方が学びやすい環境をつくることに邁進することを心がけています。というのも、後ろ向きな先生に話をしてわかってもらおうとすることは、そのこと自体が従来の一斉授業や個別指導と変わらないことになってしまうからです。そうではなく、後ろ向きな先生の話をよく聞き、「どうして頑張れないのか」、「どうして授業を変えられないのか」など、場合によってはストレートには言ってもらえないこと、声にならない声を、よく聞くことが研究進路部の大切な仕事だと考えています。そのような「弱い声」や「頑張れない声」をよく聞き、どのように校内環境や校内研修を変えれば、授業でより頑張れるようになるのか、授業準備に時間を割くことができるのか、授業を変えようと思うのか、を考えて、管理職に提案していくことが、研究進路部の大事な役割です。」(第一章3節より)

・「授業者の最も重要な役割は、『聞くこと』であると私たちは考えています。「聞く」とは、音を聞くことだけを意味するのではありません。」(第一章2節より)

・「授業改革は授業改革単独では成立せず、学校改革を必要とする(中略)二之江中の学校改革は、孤立した改革ではなく、世界の教育学、全国の小中高でビジョンを同じくする3000校以上の教師たちの声によりに支えられている」(第二章より)

目次

1章 概要編 
不断の学校改革 ―大問で授業をつくる、プロジェクト型学習かつ自習のような授業で一人残らず子どもの学びを保障する学校へ―

 1-1 授業のビジョン
  1-1-1 自習のような授業とは? ー自習と授業は当然違う、ようなとは?ー
  1-1-2 課題 ―大問とは?―     
  1-1-3 資料 ―教科書に加えてどのような教材が必要か?―
  1-1-4 教師の役割      
 1-2 生徒の学びを見る“目”と声にならない声を聞く“耳”を養うための校内研修
  1-2-1 授業研究会の目的
  1-2-2 授業研究会の日の実際の流れ
  1-2-3 授業研究会の年間予定
  1-3 教師の葛藤
  1-3-1 研究進路部の役割 
  1-3-2 管理職の役割   
  1-3-3 新規採用者・異動者の悩み 
 1-4 21年の歩みの中で
  1-4-1  教師と子どもの変化    
  1-4-2  コロナ禍での苦悩と挑戦
 
2章 理論編
学習における、自己・他者・モノ、この3つのあり方の、教育学・学習科学の最新の知見
 
 2-1 新学習指導要領と二之江中の21年の実践とのつながり
  2-1-0 世界の潮流
  2-1-1 深い学び Authentic learning
  2-1-2 対話的な学び Collaborative learning
  2-1-3 主体的な学び Active learning
  2-1-4 二之江中の21年の実践とのつながり
 2-2 学びの共同体としての二之江中学校

3章 実践編
学校改革の中での、日常の授業の実践例
 
 3-1 国語科
 3-2 社会科
 3-3 数学科
 3-4 理科
 3-5 音楽科
 3-6 美術科
 3-7 保健体育科
 3-8 技術家庭科
 3-9 英語科
 3-10 特別支援
 
『教師と学生が知っておくべき教育方法論・ICT活用』(2022年)

教職科目「教育方法論」は、教職コアカリキュラムの改訂に基づき、令和4年からICTについて大きく取り扱われることになりました。本書はこの改訂にいち早く対応し、教育方法におけるICTの意義について理論的に述べるとともに、ICTの活用について実践に基づいて解説しております。これから教職を目指す学生さんにも、現役の教員の方々にもお読みいただける教科書・参考書です。弊所では「教育方法学の位置づけとICT活用」「学力問題の世界的動向とICT活用」「レッスンスタディ(授業研究)の学校文化」の章を記しています。
http://www.hokuju.jp/books/view.cgi?cmd=dp&num=1190
『授業と授業研究を第一優先とした学校づくり ー須賀川市の挑戦ー』(2022年)

 「麻の葉出版」の出版物第二号は、福島県須賀川市教育委員会とのコラボレーションによって生まれました。『公立小学校の挑戦』『公立中学校の挑戦』に続き、『地方自治体の挑戦』を扱った書籍です。
 26の小中学校を抱える須賀川市で、
 ・授業内で子どもを支える現代的な学校に、授業外指導で疲弊している状態からどうシフトするのか
 ・一部の教員だけが熱心に参加し発言する校内研修から、どうやって教員の学びがひとり残らず保障される頻度の高い授業研究会にシフトするのか
 ・校長の自律性や教師の自律性を失わせず、市教委はどのような学校支援ができるのか、
という、授業づくり・授業研究づくり・学校づくりを三位一体の改革として取り扱った書籍です。

(紙書籍初版第一刷は完売してしまいました。第二刷は未定のため、電子書籍でお譲りしています。ご用命は、麻の葉出版事務局まで)
『私がわたしらしく育つ学校:子どもも教師も学ぶ 大町市立第一中学校のカリキュラム・マネジメント』(2020年)

「麻の葉出版」の出版物第一号は、長野県大町市立第一中学校の挑戦を詳らかに記した本になりました。同校の全教科シラバスとともに、ビジョンに基づく学校改革のあり方を示すことで、全国の志ある学校を応援します。
https://www.amazon.co.jp/私がわたしらしく育つ学校-ー子どもも教師も学ぶ大町市立第一中学校のカリキュラム・マネジメント-村瀬公胤/dp/4990664094
『The Oxford Encyclopedia of Global Perspectives on Teacher Education (オックスフォード研究百科事典(教育版)) 』(2019年)

オックスフォード世界研究百科事典の「教師教育」の巻です。158人の研究者の共著で構成されており、例えば、世界授業研究学会の現会長のDudley教授(ケンブリッジ大学)も、本稿の中で書いていますが、150年前の日本が発祥とされる「授業研究(lesson study)」が、特に1990年以降の「教師教育(teacher education)」の中で、世界に大きなインパクトを与えています。弊所では、更に突っ込んだ、日本の授業研究の多様性やその中で起きた教師たちの葛藤・課題を整理し、「新しい授業研究(Innovative lesson study)」のあり方の項目を記しています。
https://oxfordre.com/education/page/global-perspectives/
https://www.oupjapan.co.jp/en/node/29228?language=en
『これからの質的研究法:15の事例にみる学校教育実践研究』(2019年)

http://www.tokyo-tosho.co.jp/books/978-4-489-02307-1/
https://www.u-tokyo.ac.jp/biblioplaza/ja/E_00177.html
『Lesson Study and Schools as Learning Communities: Asian School Reform in Theory and Practice 』(2018年)

アジア各国の「学びの共同体」の学校づくりの事例が掲載されているとともに、「学びの共同体」の世界的動向を俯瞰した論文および日本から始まった歴史と理論の考察が掲載されています。
https://www.routledge.com/Lesson-Study-and-Schools-as-Learning-Communities-Asian-School-Reform-in/Tsukui-Murase/p/book/9780367484163
『教師と学生が知っておくべき教育動向』(2017年)

平成から令和の時代に、変わる学校をとりまく様々な問題を網羅し、何をどのように考えていくのかを明快に記述したテキストです。一般の先生から管理職まで役に立つとともに、教員志望の学生さんにも最良の教科書となるでしょう。
http://www.hokuju.jp/books/view.cgi?cmd=dp&num=1046&Tfile=Data
『活動的で協同的な学びへ 「学びの共同体」の実践 学びが開く!高校の授業』(2015年)

小学校・中学校の授業づくりの本は、数多くありますが、高等学校の授業づくりは、実践家からも研究者からも長らく個人の自助努力によるもののみの状態にありました。一方、数は少ないですが2000年以降、授業方法の研究でなく、「生徒の学び方から学ぶ」研究として、教科の壁を超えて教員同士が協同し、授業を組み立てていった高等学校が存在します。本書は、その成果の一端として、5科目だけでなく技能芸術教科を含む全ての教科の、実践例とその考え方の背景を紹介しています。また、高等学校のみならず、小中の多くの教員が挑戦している「ジャンプ課題のデザインの仕方」をまとめた、最初の本です。
https://www.meijitosho.co.jp/detail/4-18-192510-9
『東アジアの未来をひらく学校改革:展望と挑戦』(2014年)

https://www.kitaohji.com/book/b580050.html
『Lesson Study for Learning Community: A guide to sustainable school reform』(2014年)

学びの共同体の学校づくりについて、英語で叙述された初めての本です。
https://www.routledge.com/Lesson-Study-for-Learning-Community-A-guide-to-sustainable-school-reform/Saito-Murase-Tsukui-Yeo/p/book/9780415843171
『子どもを学びの主体として育てる』(2014年)

https://shop.gyosei.jp/products/detail/8520
『うさぎのミミちゃん』(2013年)

長野県塩尻市の小学校で、子どもたちが飼育していたウサギのミミちゃん。子どもたちに愛され、地域の方々に見守られたミミちゃん。切なくも清らかなお話が、絵本になりました。人の心の優しさとは何か、子どもたちの姿に学びます。 紹介ムービーがこちらからご覧いただけます。 (本書の売上げの一部は、長野県動物愛護センター「ハローアニマル」などの活動に寄付されます)
『現場で役立つ教育の最新事情』(2012年)

教員免許更新講習のテキストをベースに、豪華執筆陣による新たな章を加えて、刊行されました。更新講習のテキスト、教職原理など大学の教職課程のテキストとしてもお使いいただけますし、すぐに役立つ指南書としてもお読みいただけます。
http://www.hokuju.jp/books/view.cgi?cmd=dp&num=798&Tfile=Data
『教育心理学キーワード(有斐閣KEYWORD SERIES)』(2006年)

伝統的な教育心理学からは、一歩も二歩も踏み出した内容です。むしろ学習科学(Learning Sciences)と現代風な名前のほうがふさわしいかもしれません。教育心理学の大学院に学ぶ方や、学校で研修主任をされているような方々にもおすすめです。とにかく新しいタイプの教育心理学です。
https://www.yuhikaku.co.jp/books/detail/4641058857
『子どもとともに育つ「技」』(2006年)
『教育研究のメソドロジー:学校参加型マインドへのいざない』(2005年)

教育実践を研究のフィールドとしようとする大学院修士課程~博士課程の方々に。斯界の碩学が若き日を振り返るパートと、実践的な方法論(メソドロジー)のパートからなっています。単なるハウツーものを越えて、フィールドで研究するマインドを伝えます。
https://www.utp.or.jp/book/b301364.html
『個が育ちあう授業をつくる:子どもが追究するということ』(2003年)

https://www.minervashobo.co.jp/book/b48397.html
『授業を変える:認知心理学のさらなる挑戦』(2002年)

2000年に原著が発行されてから多くの研究者に読まれた、学習科学の基本書の翻訳です。メタ認知や素朴概念などの1980~90年代の認知心理学の知見を、21世紀の「学習環境のデザイン」につなぎ、授業を考える心理学の基本を学べます。
https://www.kitaohji.com/book/b579491.html
『認知心理学者 教育評価を語る』(1996年)

https://www.kitaohji.com/book/b579294.html